第5章 ヴァンパイア
夢の中で不思議な声が聞こえた
その声はだんだん大きくなってはっきりと聞こえてくる
『こちらの世界へようこそーーー』
"こちら"?
私の前には白い大きな扉が出来る
その扉がゆっくりと開き始める
その先には髪が長い綺麗な人が手を伸ばしていた
あなたは誰?
神様のような圧巻ともいえる力に私は吸い込まれるような気がした
でも、何故だろう
その扉の先は少し鉄臭い....
まるで血の匂いみたいな....
二つの世界を跨ぐようなその扉を私はぐくり貫け
神のようなその人に手を伸ばす
『契は交わされた....
キミはどんな道を創るのかな』
そう言うのを聞くと同時に視界が光で照らされる
私は目を開けていられず、思わず目を強く閉ざした