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可愛いポケモンに囲まれて

第6章 カズミシティに到着


「やっと着いた。ここまで来れば大丈夫かな」

ルビーはそんなお気楽なことを言う。そんなわけはない。あのクソ親父はたとえ世界の反対側にいても現れるだろう。

「早く行くよ。本当は海に出たかったんだけど、船の持ち主がいなかったんだから」

そう。あのクソ親父を巻いたあと、私は浜辺で船を見つけていた。しかし、船はあったが、その持ち主がいないため動かすことも出来ず、諦めるしかなかったのだ。あのクソ親父も流石に海までは追ってこないだろうと踏んでいたのに。

「大きな街!! 大きな建物!! すっごーー!!」

サファイヤはきゃっきゃっとはしゃぎ、クルクルと回っていた。はいはい。早く行きますよ。

「おっ! 新米トレーナか! そんなにはしゃぐと転んじまうぜ。なにせ地面はコンクリートだからな」

おじさんが笑いながらサファイヤに言う。おじさんは自分のことを案内を趣味とするおじさんだといった。

「新米なら、トレーナーズスクールをオススメするぜ。そこはホウエン唯一のトレーナー専用の学校だからな。あのジムリーダーツツジもその学校の卒業者であり、今の経営責任者でもあるってんだからすげぇよな!」

あっ!言わなくていいことを……。私はチラッとサファイヤを見た。サファイヤは目をキラキラさせて、既にそのトレーナーズスクールの中に入っていた。

「………こうなるとサファイヤは止まらないよ」

そうは言いながらもルビーもウキウキとした様子でトレーナーズスクールに入っていく。まったく兄妹揃って、好奇心旺盛なんだから。速く行かないとあのクソ親父や君たちのお母さんが追いかけてきちゃうでしょーよ。

「お嬢ちゃんは行かないのかい? 子供は元気が一番さ!!」

……おじさんは無駄に元気ですね
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