第5章 トウカの森へ
「トウカの森だよ。虫ポケモンが多く生息し、またトレーナーも虫ポケモンの使い手が多いんだ」
ふーん。いいからさっさといこ。私はえなを出して、先を急いだ。
「えな、相変わらず凄いねー。ポケモンたちが寄ってこないよ」
えなを抱きながら、サファイヤは歩いた。えなは機嫌良さそうに大人しくサファイヤの腕の中にいる。
「あ! どくけしだ」
ルビーはルビーで落ちているものを広い、それを道具箱の中へと入れていた。ものひろいという特性を持った人間だと思った。結構便利なところあった。
「………今失礼な事考えていたよね」
「さあ。気のせいじゃない? ものひろいのルビーくん」
「ポケモンみたいに言わないでよ!」
ぎゃーぎゃーとわめくルビーを無視して、私はころを出した。ここのポケモンは肝が据わっているようで、奥に行くにつれ、えなのいかくもあまり効果はないようだ。次はお得意のメロメロを使い、順調に先へと進んでいくと、トレーナーと遭遇した。
「僕の虫ポケモン見せてやる!!」
いいえ結構です。とは思っても、私はコミ症なので口には出さないが。
「面白い!! チャモが相手するよ!!」
真正面から勝負を受けるサファイヤを見て、私は木にぶら下がっているナマケロを見た。
「あ、ナマケロだ。トウカの森に出るのって虫ポケモンだけじゃないんだね」
襲いかかってこないナマケロは平気なのかルビーは珍しそうにナマケロ見た。
「触ってみれば?」
「無理無理無理!!」
いや平気ではないようだった。と、そうしているうちに戦いは終わり、賞金を貰って私たちは先へと急いだ。