第3章 課題教科・恋愛@赤司征十郎
「…あ、」
シャーペンの頭の部分、分かるかな。消しゴムが付いてる、あの部分だ。
そこのキャップが、なくなっていた。
「お気に入りだったのに…」
「どうしたんだい?」
隣の席の男子が話しかけて来た。私は事情を話す。
「この部分がなくなっちゃって…ピンク色なんだけど、探したんだけど無くて…」
すると、彼は少し考えて、それから何かを探し始めた。
「はい」
彼の筆箱から出て来たのは、黒いキャップだった。
「え、いいの?」
「いいよ、余ってたからあげる」
やった!ありがとう、——