第2章 はじまり
「なっ……!!!」
なんであんたが返事をする、
というのと
なんだ、その発言
という言葉を同時に浮かべたためか
言いたいことが言葉にならなかったようだ。
「テストなんかなんでもいいじゃん。」
玲音さんは顔色一つ変えずに付け加えた。
「兄さんは賢いからいいかもしれないけどさ、」
と、結仁くんが返す。
「玲音さんてそんなに頭いいんですか?」
「わからない。」
「え?」
「偏差値とかそういうので考えてない。」
なんだろう
賢い、頭が良いと言われているのに
バカにみえる。
なにかおかしいようにみえる。
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