第6章 免許2
「わたし女として見られてなかったんか…そうか…」と目の前の霄が嘆く。
_____ちゃうで。
お前めっちゃ女として見られてんで。
全員がそうとは言わへん。けどな、何人かそういう奴おるんやで。
大体は俺らみたいに『妹』として見てるけどな、そうじゃない奴もおんねん。
そいつらに俺らが牽制かけとんねん。まぁ俺らがせんでも、自分らでわかってるやろ。
もしこいつと付き合うたら、どうなるか。
世間から、自分が、こいつが、どう思われるか。
すぐ足元掬われるこの世界、下手なことはせんに限んねん。
霄「ヒナちゃん?食わへんのん?」
「んぁ?食べる食べる。」
「じゃあわたしサラダバー行ってくる〜」と霄が席を立った。
_____ほんまあいつ、野菜好きやな。何回目やねん、サラダバー行くん…。
それでも肉を食べるようになったから良しとするか。
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大「えっ、もう本免なん?」
松「早ぇーな!」
番組で一緒になったたっちょんと、松岡くんと廊下を歩いていると当然、免許の話になった。
「コツコツと教習行ってたんですわぁ」
松「っかァ~~~さすが俺の妹!!努力っ子め!」
うぉらうぉら~!と頭を掴まれ、松岡くんの方に引き寄せられたかと思うとわっしゃわっしゃと無茶苦茶にされた。
わたしに対する扱いがムツゴロウさんですよ、先輩。
大「妹て~霄、何人お兄ちゃんおんねん~」
たっちょんが笑う。
「めっちゃおるわ~」
松「大倉のお兄ちゃんでもあるから、俺」
大「え~!ほんまに~〜?ほんなら俺のことも可愛がってくださいよぉ」
たっちょんが拗ねたような声で松岡くんの腕を引く。
松「お前身長が可愛くねんだもんw」
大「身長はどうしようもないわぁ」
「わたしからしたら2人とも高すぎるんですけどね」
160cmに届かなかったわたしの気持ちも考えてほしいねんけど。
松「いーじゃん。小動物みたいで」
大「世の中にはもっと低い人もおんねんから」
あなた達がそれを言っちゃいますか。
なんでこうも背が高い人低い人が出てくるかな~!