第4章 新・文明機器
〈今回はよこちょ目線です。『』が主人公です。〉
錦「あーーー!!!!!」
どっくんが突然大声をあげた。
「どうしたん」
顔を上げ、どっくんの方を見ると、どっくんは霄の手元を指さしていた。
錦「霄のケータイが変わっとる!」
霄の手元を見ると、確かに前のケータイとはサイズ・薄さが違う。
離れていて少し見えにくかって、近くに行く。
「あ、あれやん、あ、あ、あ…」
『iPhone!カオナシやないんやから「あ、あ、あ、」って言わんとって!w』
「そう、それ」
渋「ヨコカッコ悪!」
言えなかったことをすばるに笑われた。
「うるさいわw」
安「わーすごいわぁ…ボタン一つしかないやん〜!」
『これはホームボタンなんやって!ほんでここが、電源?つけるボタンで、こっちの二つが音量。』
丸「はわぁ〜…シュッてしてるわぁ」
いつの間にか霄を全員が囲んでいた。
横「こんなん持ってる時にヒナにどつかれたら割るんとちゃうん、画面。」
村「霄にはどつかへんから」
渋「差別!」
差別と言った途端、すばるがヒナにどつかれた。
ほんまこいつすぐどつくわ…怖…
『見て、このカメラ!綺麗やと思わへん??』
錦「すご!!撮って撮って!」
どっくんそんなに撮られたがりやったか??
『ええよ~。はい、かわいー顔して~』
霄に言われると、斜め45度の角度で上目遣い気味に目をぱちくりさせるどっくん。
『やーwww』
錦「何が『やーwww』やねん!w」
『やってまつげすごいバサバサしてんねんもん!ブレるわ!』
カシャ!と音がして、霄が撮った写真を全員で覗き込む。
安「亮、白目むいてるwww」
錦「下手くそ!」
『ちゃうわwwwバサバサさせるからやんwww』
横「あ、ほしたらあそこに静止画向けの奴おるで」
俺はソファでいつものように寝てる大倉を指さした。
『ほんまや!てかなんでこんな騒いでんのに起きてへんの』
そう言いながら、今更ながらも静かにそろりそろりと大倉の方に近づいていく。
カシャ!
音が近くでしたというのに起きない大倉はさすがやと思う。