第2章 持続性スリープ
「すっかりE組に馴染んじゃって……ありゃ帰ってこないなー」
「そう言えば停学明けの赤羽もE組復帰らしいぜ」
あー……校舎外でもこれかぁ
そりゃあ、椚ヶ丘駅だから本校舎の人たちも使うだろうけどさ
言い返すとまた騒ぎが増えそうだし……このまま無視して…………
バリン!
「!」
「へぇ……死んでも行きたくないんだぁ?」
硝子の叩き付けられる音に私と渚の視線は地面から後方へ移動させられる
その人物は……まぁ、何となく声でわかってしまっていた
「んじゃあ…………今死ぬ?」
「あ、赤羽……!?」
案の定……硝子瓶を突きつけ、微笑む赤羽 業の姿がそこにあった
くそぅ、もう今日は会わない予定だったのに……!このあといつも通り寄り道して帰ろうと思ってたのに……!
しかし実際的現実的には助けられてしまっているので無視して逃亡は出来ない
「あはは!殺るわけないじゃん……良いおもちゃがすぐにあるのに……また停学食らってる暇ないし」
「カルマくん……」
歩み寄る渚に彼は拙い笑みを見せて問いかける
「ねぇ渚くん、聞きたいことあるんだけど…………あぁ、あと、雪乃はこれから俺に付き合って」
「「?」」
あとから駆け寄った私は渚とお互いに顔を見合わせて首をかしげた