第1章 貴方が嫌い
あぁ……なんだっけ
眠さから意識が上って、瞳を開く
懐かしいものを見た気がする。とても、嫌な夢
最後に見たのはいつかなんて忘れてしまったけれど、これは確かに何回か見たことある夢
エンドレスループの……悪夢
ある意味もう快感を覚えてくるよ
これもかれも……このクラスに来れたことがその悪夢を軽減させてくれてるのかも…………だ
埋めた腕から顔をあげると、緑のツーサイドアップが可愛く私を覗き込む
「雪乃!起きた?今殺せんせーがハンデありの暗殺やってるんだよ」
「ふぁ…………そうなの?因みにどんな」
「あーれ!」
にっこりと笑顔で指を指された方向を向くと、吊るされた我らの担任の姿
……どうしてああなった
苦笑いどころか笑顔すら作れなかった
「ね!行こうよ!」
「そうだね。なんだかバカにされてる気がするし」
声が聞こえないけど顔が馬鹿にしてる
茅野ちゃんに連れられ、私は外へ向かった
ここは椚ヶ丘中学3年E組……
エンドのE組
私たちには他の誰にも言えない秘密がある
それは……
「おお!間宮さんですか!殺せますかねぇ?」
「殺すんですよ。それが……私たちのクラスですから」
全員が先生を狙う、暗殺者だということ
そして、全員が……他には言いたくない秘密があるということ