• テキストサイズ

【暗殺教室】君が好きになるまで

第7章 告白コンプリート&キャプチャー


「ん…………」

「……あっま、りんご飴の味がする」


頭、動いて

体を動かしたいんだ


「カルマ……」

「反らしていいよ。お疲れさま……」

「はぁ…………」


その場に座り込んで、うずくまる

熱い……

暑い……

あついの、苦手なのに


なんか、これは……嫌じゃない


「……ど、して」

「ん?」

「どうして、私が……好き、なの、わかった、の」


擬音が、つけれなくなってる

だめだ

集中できない


「……半分、ただの自信だよ。雪乃は俺に一番好きだって言った……それだけ」

「……そう…………私はそれを、最後の攻略に、しようと、思ってたのに」


うずくまり、嘆く私の頭を撫でる


「思ったんだけどさ……好きになったら、確かに終わりなんだよ。このゲーム」


好きになったら……終わり…………


「好きになったから相手に知られるんじゃなくて……好きになったから相手を知りたくなるんだよ。つまり、"先に好きになった方が、勝つんだよ"」

「…………先……」

「……俺が、先に好きになっちゃったから。雪乃のこと」


そういう、ことか

好きなの、わたしみたいに騙そうとしてなかったから

わたしを攻略できたんだ

ゲームが終わったら

私はこの人との関係がなくなるって

怯えてたんだ


「だからね、雪乃。俺を見ててくれる?その、綺麗になった目で」

「……うん、見る。ちゃんと、見る」

「ほら、とらわれてないから……綺麗になったよ」


顔をあげた私の目元を撫でて、笑う

そういえば、言われたな

マザー・テレサの話をしたときに


綺麗になると思うって


「じゃ、りんご飴……もう一個買いに行こっか」

「うん、落としたのも……拾わないと」


差し出された手に重ね

私はやっと笑うことができた
/ 262ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp