第7章 告白コンプリート&キャプチャー
イリーナ先生と烏間先生をくっつけようとするゲスい作戦に
私は特に参加はしなかった
興味がない……というか、私ではあまりお役にたてないような内容だったのが一番の要因だ
原ちゃんなんかはストールやらなんやらを頑張ってたりしてたけど
私は家庭的ではないし、人を着飾るのは苦手だし
誰かの真似をするのは得意だけど、誰かを真似させるのは得意じゃない
「…………りんご飴、食べたいなぁ……」
不意に思い出して、口に出す
甘い、赤くて甘いりんご飴……
あの人と同じ……赤い…………色
話すと、暖かくて
触れると、熱い
それから
考えると、苦しい
心臓が、苦しくて、痛い
こんな感情要らなかった
知りたくなかった
けど一緒にいたから知ってしまった
「ばか……」
あの人は、攻略対象で……敵で、親友だ
それを自分が望んだのに
踏み込んで嫌われるのが嫌なくせに
見ることは、できない
卒業まで、クールに終わらせてよ
流すように
流れるように
終わらせてよ
潰してよ
この感情