第7章 告白コンプリート&キャプチャー
前を向いたまま、続ける
「知られちゃってるから。返答も、逃げる方法も、泣く理由も、心も…………どうにかこうにか掻い潜って、自分を騙した返答をしない限りはね」
「……シビアだな。お前らって」
「菅谷くんは?」
振り返って、問う
「菅谷くんは、そんな人いる?知りたくて、知られたくて……知ってしまわれて、知ってしまった人」
菅谷くんは少し悩んで、諦めたように首を降った
いない……ってことか
「つまり、カルマとお前はそういう関係なんだな」
「どう伝わったかはわからないけど、そういう関係なんだと思うよ」
「なら、なおさら……カルマと組んだ方がよかったんじゃねーの?」
「え?」
なんで……
組むのなんて、誰でもいいじゃないの
疑問符を浮かべていると、私を追い抜かした菅谷くんは笑う
「あいつ、人前じゃ絶対言わねぇから。カルマの本気はもう体に回ってるぜ」
「なにそれ、毒みたいに」
「ある意味毒だろ。有毒だろうけど。持ってかれないように注意しな」
注意って……
なにいってるのか意味がわからない
たまにあるカルマの言葉よりも難しい
日本語なのにな
英語の方が簡単だ
わからないことをわからないままにするのはなんだか忍びないが
先に進んだ菅谷くんを追いかけなければならないし
この話を他の人に聞かれるのも嫌だったから大人しく進むことにした