第6章 心理的ザ リーズン
「オレンジジュースになります」
「ありがとうございます」
飲み物を受け取って、まずは休憩
にしても、暑いな
やっぱり本格的に夏に入ったのか
ジュー……と、オレンジジュースを飲んで今後を頭のなかで組み立てる
えーと、私は最初は時間稼ぎ要員だから……
先生の注意が反れないように、それから…………
あぁ、速水さんたちと合流するんだ
サポートが主っぽいなぁ
私泳げないし
体が全快というわけでもないし
まぁ、それはともかくやっぱり……
「……暑い」
切ってしまおうか、この髪
この間10センチくらい切ったけど、元々が長いからまだ長い
しかもその10センチも痛んできたから切っただけだし
でもなぁ、ここまで伸ばしたのに切るのも勿体無いしな
うーんうーん……と、唸っていると……
「わっ」
「はいはい、じっとしててー。縛ってあげるから」
「か、片岡ちゃん!?」
「この長さじゃ縛るの大変だもんね」
櫛を私の髪に通しながら笑う
私は少し笑い返して、大人しく座ってた
「でもほんと、綺麗に真っ黒だね。黒髪ストレート、昔のお嬢様みたい」
「あはは、プラスで姫カットだもの」
「パッツンだしね。私とお揃いだ」
談笑してると、首もとにかかってた髪は綺麗にまとめられて
サイドでひとつに結ばれていた
そして、その結ばれたところには…………髪飾り……?
「片岡ちゃん?これは?」
「この間見付けてさぁ。雪乃に似合いそうだなって……ほら、学校だと付けれないでしょ?」
「え、貰っていいの?誕生日でもないよ?」
「いいのいいの。さ!そろそろ始めるよ!」
照れ隠しのように催促しながら、片岡ちゃんは皆の方へいく
私は呆然としながらも、口元を緩ませ……
「……ありがとう」
水色の星のチャームがついたリボンを撫で
素直にその言葉を口にした