第4章 真似っこミステリー
「あぁ……美味しい♪」
エクレアを頬張りながら微睡む
鷹岡先生ナイスすぎる……こんなに食べ物たくさん
甘いものたくさん
と、ご機嫌すぎる私はしっかり違和感にも気付いていた
……人の顔色なんて飽きるほどうかがってきた…………
今さら屈するわけがないでしょう?
何を企んでるの、この先生は
ベクトル違いの化け物か
「なんだか父ちゃんみたいですよ」
「良いじゃねぇか、父ちゃんで」
「えぐ……」
首に腕が回って寄せられる
うぇ……くるし
加減ってものしらんのか
体を捩って無事脱出
悪いが貴方とお近づきになりたくない
サボれるものならばこの人の授業はサボりたいくらいに
「雪乃ちゃん、嫌そうな顔してるよ」
「苦手でね、あぁいうの。矢田ちゃんは慣れるの早いね」
「雰囲気良さそうだからね。雪乃ちゃんみたいに親しみやすそう」
ほぅ……そう見えるのか
旗から見た私はあの人に……雰囲気が…………
うぇ、結構嫌だなそれ
真似てるわけでもないのに似るとか
雰囲気はどうにもならないのかな……
落胆しながら、残りのエクレアを口の中に入れた
……さて、どうなるかな