第4章 真似っこミステリー
「……友達、だからかな」
私は友達は居ないと思ってる
関わりと言う関係は、決して友達じゃない
事実上、物語上、記憶上……間違いなく中学に入ってからの初めの友達は彼といって間違いはないだろう
私と友達なのは……彼しかいない
私を見つけたのは……彼しかいないのだもの
フェンスをギリ……と、軋ませ、捉えずに見る
動きもリズムも呼吸も……カルマのものである
カルマにしか出来ないリズム
それが、心地良いとでも私は言いたいのか
「間宮さん!勝ちましたよ!!」
「………………」
「間宮さん?」
「……!」
あ、考えすぎてて聞こえてなかった
だめだ……あの人のことを考えるとこうなる
捉えていた回りが見えなくなって、私に帰ってきてしまう
撮り償うように笑顔を奥田ちゃんに向ける
「なに?」
「え?いえ、勝ちました……よ?」
「そうなの、ごめんごめん。ボーとしちゃってた」
「大丈夫ですか?こういうの、一番に喜びそうなのに……」
「あは、疲れちゃったみたい。大丈夫だよ」
「それなら良いんですけど……」
繕うのは大変だな
今度からは気を付けよう
頭を切り替えて、私は男子たちの方へ行った