第1章 審神者就任
修行を始めてから2年経ち、ついに修司は審神者として本丸を持つよう政府から招集がかかった。
誰も何も言わなかったが、修司はついに母が亡くなったのだと理解した。
修司が祖父に呼ばれて大広間に入ると、相変わらず沢山の視線を集めた。その大半があまり良くない感情の籠った視線で、修司はいつまで経ってもそれに慣れることができなかった。
今では自分で着付けることが出来るようになった袴も、今日はいつにも増して着心地が悪く感じた。
「お前に審神者として召集令状が来た。いよいよだ。間宮家のものとしての振る舞いを心掛け、家名に恥じぬ行いをするように」
「はい。お爺様」
こうして修司は名門間宮家の代表として審神者に就任したのだった。