• テキストサイズ

あーるじゅうはち Ⅱ

第19章 芸能界の王子様



そして週末。
吉井さんの手早い事務処理のおかげで私はべネールプロダクションへと来ていた。

「わぁ…」

綺麗な女優さんたちが出入口から現れるのを見て、思わず歓声を上げる。

つくづく私がいていい世界なのかな…。

吉井「あ、さん。
お待ちしておりました〜。
こちらです」

受付に向かうと、既にスタンバイしていた吉井さんの笑顔が見える。

初めて会うけど…歳の割には綺麗な人だよなぁ…。
30後半と思われる容姿からは、どこか大人の女性を感じさせられた。

「初めまして。
本日はよろしくお願いします」

少し緊張しながらも挨拶をする。
あんだけ話を蹴っといて、今更のこのこやってするというのは、こう…なんだか申し訳ないというか、ぶっちゃけ気まずい。

私の想いとは裏腹に、ショートヘアの髪を爽やかに纏めた彼女は「固くならなくて大丈夫ですよ〜」と微笑むと、私を控え室へと案内した。
/ 94ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp