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あーるじゅうはち Ⅱ

第4章 秘めごと


そしてちらりと私を見てから何でもないように話し始めた。

誠「俺ん家さ、母親いないんだよ」

「え…?」

誠「あー…いや、死んだとかじゃなくて母親が不倫して出ていったの」

「!そうなの…」

なんて答えたらいいのか分からなくて、結局相槌を打つだけにとどまってしまう。

誠「そっからなんとなく女が苦手でさ。それに、多分それは深琴も同じ」

「深琴くんは今も苦手なの?」

誠「…どーなんだろーなぁ」

曖昧な返事を返すと誠は私の頭に手を置いて、ポンポンと2回叩いた。
…これ以上は踏み込んで欲しくないってことなのかな。

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