第1章 Ⅰ
4月2日
佐「ここが、トレーニング室よ。予約すれば使えるから」
劇団ひまわりで私のマネージャーになった佐久間さんに事務所の中を案内してもらっていた
佐「このくらいかしらね。あとは、何かあったら言ってね。
そうだ、実は私、あなた以外にもマネージャーしてる人がいるんだ」
「掛け持ちですか?」
佐「今だけね。その人のマネージャーが産休で、その間だけ代わりになってるの。だから、その人とよく会うと思うから、と言ってたら"彼"よ」
廊下の先から帽子を被りマスクをした男性がやってきた
?「あれ?佐久間さん。何してんの?用事あるとか言ってなかった」
佐「木村くん。丁度良かったわ。この子今日からひまわり所属で私の担当になるちゃんよ」
「です。よろしくお願いします」
木「木村良平です。よろしく。あれ?もしかしてこの間の舞台でみゆと共演してた子?」
そう言って顔をのぞき込まれる
「みゆって入野さんですか?」
木「そう」
「なら、共演させていただきましたけど」
木「そっか・・・あの子か」