第10章 3年ズ【支倉ヒース&久我恭介】
私は2人に向かって微笑んだ。
そして、ずっと言いたかったことを言った。
菜々海「2人共、ありがとう。大好き。」
また、大粒の雫がこぼれる。
でも、今度の雫は悲しみや不安じゃない。
安心と感謝。
ヒース「感謝されることなんかなんもしてねぇよ。」
恭介「そうだな。むしろ、こっちが感謝するほうだろう。」
菜々海「なら、おあいこってことでいいね。」
そして、3人で笑った。
静かな笑顔。
その笑顔にはこれからの希望と今までの感謝が備わっている。
こうして、方南ストライド部の3年は強くなった。
今度のEOSは最後の闘いだ。
悔いが残らないようにしよう。
3人で拳を合わせる。
ヒースが小さな声でこう言った。
ヒース「EOS。絶対優勝するぞ。」
恭介「あぁ。」
菜々海「うん!」
END