第1章 ~第一章~その後の二人
――宣言式の日から数日後―…
今日も私達は二人で仲良く、厩舎にいる馬達の世話をしていた。
「今日も皆、元気そうだね」
アラン「あぁ……ところでお前、他に何かしたいことねぇの?」
「他にしたいことって…?」
アランの言っている意味がわからず首を傾げた私に、アランは少し頬を赤くして眉をよせながら呟いた。
アラン「……だから…せっかく夫婦になったわけだし…」
(……?)
私が首を傾げながらじっとアランを見つめていると、やがてアランは呆れたように小さく溜め息をついた。
アラン「…いや、ないならいい」
(…夫婦になったから、これからは気兼ねなくデートができるしってことかな…?)
そう思い、気づけば私はふと思い付いたことを口にしていた。
「…私、アランと湖に行きたい」
アラン「は?湖?」
「うん、湖!!アランと一緒に行きたいなって…ダメかな…?」
アラン「……それなら早く準備して来いよ、俺も準備してくるから」
「っ!!、ありがとうアラン!じゃあ用意が出来たらすぐにアランの部屋に行くね!」
そう言って私は胸を弾ませながら厩舎を後にしたのだった。