第1章 ~第一章~その後の二人
―プリンセスside―
「ご馳走様でした。美味しかった…本当にありがとう、アラン」
そう言って私が微笑むと、アランは少し恥ずかしそうに目を逸らした
アラン「…別に、暇だったから作っただけだし」
「それでも嬉しかったから…ありがとう」
アラン「あぁ…それにしても、お前は本当に旨そうに食うよな」
「だって、アランの作る料理は美味しいから…」
そう言って僅かに頬を染めて俯くと、アランが優しく私の頭を撫でてくれた
アラン「…ったく、本当に素直な奴……」
そう言ってふっと笑みを浮かべると、アランは突然何かを思いついたようにすっと立ち上がった
アラン「じゃあ、そろそろ行くか」
「え…?行くってどこへ…?」
アラン「いいから、お前は黙って俺に付いて来いよ」
そうしてアランに手を引かれ、私達は宿を後にした