【HUNTER×HUNTER】漆黒人形〜ドールな薬師〜
第7章 2次試験・後編
「そうだね、そろそろ行こっか」
腰を上げると、歩き始めた。
「恐らくもうじき到着だな。
わずかだか人の気配がする」
気配…。
相変わらずの化け物じみた感覚。
ここまで来るとむしろ恐ろしいを通り越して楽しいかもしれない。
「お。着いたね」
「おっめでとー‼︎
君らが1番だよ」
彼女は確か…2次の試験官だったような気がする。
「まだあと1日ぐらいあるからゆっくりしててよ。
ここをもうちょっと進むと家っていうか部屋があるから、そこで待っててね。
無断で外出すると失格!」
「あと1日か」
「まぁ、妥当な時間ですね」
ガチャッとシャルがドアノブを捻ると、中に見えた景色は。
「うっわー、真っ白な部屋」
壁や床は漂白されたように白く、家具という家具は1つもない。
なんとも無機質で味気ない、殺風景な部屋だ。
「確かに色がないな。
鮮血が艶(アデ)やかに彩ってくれそうだな」
物騒な言葉を口にしたのはクロロさん。