【HUNTER×HUNTER】漆黒人形〜ドールな薬師〜
第1章 異質な華
「…お主、考えたの。
それならばリアも試験を楽しむことが可能じゃな」
流石はネテロさん、すぐに真意に気づいた。
伊達に長く生きてませんね。
「最高の暇潰しでしょう?」
両の口端を吊り上げる。
まるで、とっておきのイタズラを思いついた子供のように。
「それで良いじゃろう。
お、着いたぞ」
看守室の隣、厳重に閉められた扉の前で脚を止めた。
「おーい、すまんがこれを開けてくれんか?」
看守室に声をかける。
「はい」
中から出て来た体格の良い男が鍵穴に鍵を入れ、暗証番号を打ち込み、オーラ認証をし、最後にドアを押し開けた。
「どうぞ」
「すまんの」
ここは受刑者の武器を保管しているところである。
様々な犯罪に使われて来た武器が散乱しているこの場には、異質な空気を放つモノもある。
「無事みたいですね」
それが私の愛刀だ。