【HUNTER×HUNTER】漆黒人形〜ドールな薬師〜
第6章 2次試験・中編
「だからさん付け良いって!
シャルでいいよ。
それに俺は別に天然じゃないよ」
旅団で天然といえばシズクだから。
と、よく吞み込む掃除機を持ったメガネの仲間を思い浮かべる。
「番号交換しますか?
多分回復していると思いますよ、携帯」
この空間には僅かだけど疲労回復薬の気配がするから。
それを使っているのならこの空間にあるものを回復させる筈だ。
生き物も、物も。
「あ、ホントだ。
不思議だなぁ、この部屋。
なんか疲れも取れて来てるし」
どういう仕組みなのかな、と首を傾げる。
「ま、考えるのはあとでいっか。
とりあえず交換しよ?」
「ええ」
互いに携帯を近づけ、交換する。
機械操作が苦手な私だけど、基本の操作なら教わった。
それが出来なきゃ仕事にならないので。
「ん、ゲット」
ニッコリと嬉しそうに笑った。
この人と居る時なら嫌なことも忘れることが出来そう。
そんな気がした。