【HUNTER×HUNTER】漆黒人形〜ドールな薬師〜
第3章 前日
「それもそうじゃの。
ところでリア、お主受験番号はどうするのじゃ?
無難に1番にしておくかの?
それと会場へはどうやって向かう?」
「1番では目立ってしまいますから、その時の番号にします。
適当な時刻を見計らって自分の脚で会場へ赴きますよ」
「そうかの。なら話は以上じゃ」
「ま、待ってくださいよ会長。
1つ大事なことを忘れていますよ」
慌てたように口を挟んだ。
「はて?」
なんじゃったかの、と首を傾げる。
「試験中は念を使うことは禁止します。
また念を知らない人にそれらを教えることも禁止です。
能力者同士での会話はセーフです。
やむを得ない場合は目を瞑りますが」
「分かりました、気をつけます」
「では、今度こそ終わりじゃ」
いよいよ明日が試験本番。
少しの期待に胸を膨らませて、その日は早めに床に着いた。
“ 明日は愉しくなりそうじゃぞ ”
去り際に言ったネテロさんの言葉が耳から離れない。