第21章 地獄

「…平気です」


シャルならこんな私を受け入れてくれるかな。


こんな私を…。


「分かたよ。

リアが良いなら良いね。

1時間だけ外出て来るよ」


「ありがとうございます、フェイタンさん」


「フェイで良いね。

ワタシさん付け嫌いよ」


「はい」


それだけ言うとフェイ…は部屋を出た。


「入っても…良い？」


遠慮がちに問われる。


「どうぞ」


そう答えると、程なくしてドアが開いた。


「あのさ…リア…その…」


「怖いですか？」


「え？」


「私が怖いですか？」


聞くのが怖い。


だって、怖いだなんてシャルに言われてしまったら私はきっとまた暴走してしまう。


壊れてしまう…。


「怖くないよ」


フワッと抱きしめられた。