【HUNTER×HUNTER】漆黒人形〜ドールな薬師〜
第21章 地獄
「ご迷惑をおかけします」
「何言てるか。
お前もう蜘蛛よ。
蜘蛛が蜘蛛気にするのは当然のことね」
今日のアジトはどことなく静かだった。
「今日はやけに静かですね」
「皆出かけてるからね」
「お仕事ですか?」
「まぁ、そんなところよ」
コンコン。
控えめなノック音が響いた。
「なんね?シャル」
「!」
ドアも開けず、そのまま尋ねる。
「ちょっと…リアと2人だけで話がしたい」
「…お前、怖くないか?」
「俺を信じて」
話が噛み合っていない。
「…何分ぐらいね?」
はぁ、と軽い溜め息と共に尋ねた。
なんだかんだ言っても信頼しているのだと思う。
「1時間」
「ふざけてるか?」
「ふざけてないよ、お願い」
「…リアはそれでも良いか?」
怖がられるのは、正直怖くて堪らない。
シャルに怖がられるのは…もっと怖い。
でも…。