【HUNTER×HUNTER】漆黒人形〜ドールな薬師〜
第20章 暴走
「ただいまー」
アジトへ戻ったのは、すっかり日の暮れた時間帯だ。
「遅かったな」
心配性(?)のフランクリンさんがシズクさんに声をかける。
想われてるなぁ。
「えへへ。
楽しくてつい時間を忘れちゃった」
「いや。
シズクが楽しかったならそれで良い」
ポン、とフランクリンさんの一際大きな手がシズクさんの頭に乗った。
「下着屋さんにも行って、あたしがリアの下着を選んだんだよ?
リアに似合うやつを」
「はいはい、シズク。
そういう話はシャルの居ないところでしな」
「だからなんで俺⁉︎」
不意にツンツン、と着物の袖を引かれた。
「どうかしました?」
引いた張本人、コルトピさんに目線を合わせるようにしゃがみ込んだ。
「時間空いてる時、円を教えて?」
「円を?」
珍しいな。
「そう。
僕のコピーは円の効果もあるけど僕自身は使えないから。
戦闘能力もあまりないし」