第12章 蜘蛛へようこそ

「向こうに居る包帯巻いてるのがボノレノフ。

あともう1人居るんだけど、会ったらでいっか。

蜘蛛についての詳しい説明はまたあとでね」


「はい」


「ねぇねぇ、向こうで話そ？」


私の手を引くシズクさん。


「私も行くわ」


と、パクノダさん。


「2人とは仲良くなれそうだね」


良かった、と一息つくシャル。


「シャル、団長はなんで入れたいんだ？」


「うーん、詳しいことは俺も聞いてないんだけどね。

リアが魔薬師だって知ったのは勧誘してからだったし」


俺にもさっぱり、と首を傾げる。


「フィンクスは不満なの？リアの入団」


「そういう訳じゃねェけど…なんつーか…」


「フィン、歯切れ悪いね。

男なら男らしくはきり言うよ」


「なっ、てめーフェイ！

どっちの味方だよ」


「別にどちでもないね。

まだ認めてないよ。

けどそれなりの実力あるなら認めるね」


興味なさそうに告げた。