【HUNTER×HUNTER】漆黒人形〜ドールな薬師〜
第11章 勧誘
「リア、少し話がある」
説明を終えたクロロさんが私に言った。
「だ、だだ団長⁉︎話って?
…こういう場合の話ってやっぱり…?」
「俺と一緒に来ないか?」
「はい?」
「は、話ってそういうことか…」
「俺らは幻影旅団、つまり蜘蛛だ」
「幻影旅団…」
幻影旅団。
それは史上最凶と悪名高い盗賊団。
熟練のハンターでも迂闊に手を出せないと言われているA級首の犯罪者集団…。
「そうだ」
「どうしてですか?」
力の及ばない私を誘う理由は一体なんなのか。
「…欲しいからだ」
欲しい…?
グルグルと色々な記憶が交錯する。
『君が欲しい』
『僕には君しか居ない』
『君の全てを僕にくれないか』
『君が必要なんだ』
「ッ…」
「リア?」
一切の表情が消えたリアを心配して声をかけるシャル。
「だいじょ…!」
「触らないでっ」
指先がほんの少し触れると、その手を振り払われた。