第4章 インターハイ予選。
影山くんがコートに入ったとき、烏野は16点で青城に一点差で負けていた。影山くんはスガさんの様に振る舞おうとするんだけど…何か不自然。
『あの笑顔…悪魔かっ!』
本人はにっこり笑っているつもりなのか何なのか知らないけど、その顔止めなよ。翔ちゃん怯えてるから、うん。
でも復活早々スゴい活躍。だって、リベロ相手にサービスエースだよ?翔ちゃんとの変人速攻も決まってドビチーン!とハイタッチ。完全に通常運転に戻ったみたい。
先に20点台に乗ったのは、烏野。変人速攻で点を獲ったとき、みんながうぉーっ!って叫んでた。このセットは何としても獲らないといけない!
『烏野ふぁあぁいとおぉぉぉ!!!』
「そのままいけーっ!」
喉がかれるんじゃないかってくらい、夢中になって叫ぶ。
その後も一進一退が続いたけど、月島くんが大活躍。フェイントを連続したあと、軟打に見せかけての強打。リベロを騙しちゃうくらいでスゴかった。
青城23-烏野24でついにマッチポイント。でもここに来てまさかの徹さんのサーブ。
『お願いっ!』
一本で切って…っ!
ここにいる私には祈ることしか出来ない。
それがどうにも歯がゆかった。