第4章 インターハイ予選。

青城戦2セット目、烏野は少しローテを回してスタート。徹さんのサーブ攻略が鍵になるから、それにどうやって対処していくのかが重要になるだろう。

回したローテから窺うと、これは私の憶測だが、徹さんのサーブにはレシーブ専攻の西谷先輩と大地さんの二人で対処するのだろう。

『田中先輩と旭さんは攻撃に専念ですね』

「そうみたいだな」

私が呟くと、嶋田さんが頷いた。

ちなみに、2セット目のセッターはスガさんスタート。影山くんはベンチで待機。ここから見るのでもわかるくらいボールを触りたくてウズウズしている。

それからしばらくは、点取り合戦が続いた。通常、バレーというものはレシーブ側が点を獲りやすくなっている。そんな訳で、点の取り合いが続くのだったが…

『ああっ、ブレイク…っ！』

ここに来て、青城がブレイク。均衡が一気に崩れてしまった。このまま勢いに乗られると困る。

そして、スガさんが上げたトスを旭さんが決め、ホイッスルが鳴った。コート脇で影山くんが2番の札を持っている。

メンバーチェンジ…か。