第4章 インターハイ予選。
『ほぇ?』
キョトンとする私の頭をポンポンと優しく叩きながら及川さんは言った。
「折角良い人材がいたんだけどなぁ。朱里ちゃんみたいなマネちゃん欲しかったんだよ~!」
「おいクソ川、周りからの視線が恥ずかしいから地団駄踏むのヤメレ」
私みたいなマネージャーってどういうことだろう。謎は深まるばかりだ。きっと名探偵のコナンくんでも分からないだろう←
及川さんのテンションは相変わらずだし、岩泉さんの突っ込みも健在。今一事態が把握できない私に花巻さんがヒントをくれた。
「ウチの部にはさ、マネージャーいないんだよ。そんで、朱里ちゃんが試合の記録を逐一メモってる有能なマネージャーだからヘッドハンティング?みたいな」
『…ああ。そういうことかぁ』
花巻さんのお陰で分かった。でも、私ってそんなに有能かなぁ?
『力になりたいですけど、ごめんなさい。私に出来ることがあればいいんですけど…』
その言葉に及川さんはピクリと耳を動かした。え、兎?そしてニヤリと笑みを浮かべながら私を見つめてきた。
「朱里ちゃんに出来ることならあるよ」
『え、本当ですか?』
「うん。だからさ、俺のこと名前で呼んで」
それでは行きます!本日2回目の。
………はっ?…