• テキストサイズ

烏と猫と梟と。《ハイキュー!!》

第4章 インターハイ予選。



そして時間はあっという間に流れて遂にインハイ初戦当日。

私はいつも通り自転車で学校に向かう。坂を登りきって、漸く校門に着きそう。自転車から降りて押して歩いているとうおぉぉぉ!と叫びながら翔ちゃんが立ち漕ぎして坂を登ってきた。

『しょーちゃーん、おっはよー!』

「おはよー、俺が一番乗りだ!」

「ボゲェ!おまえには負けんっ!」

「あ"っ!!」

どこから湧いてきたのか、影山くんが自転車の翔ちゃんを追い越して校門に一番乗り。ぜぇはぁと肩で息をしながら影山くんはニヤリと笑った。

「これで俺の31勝30敗1引き分けだな」

「違う。俺、一回お前に負けてるから。だからそうじゃなくて俺の30勝32敗」

それからすぅっ、と息を吸って翔ちゃんは言った。

「大王さま倒して、ウシワカも倒して、全国いって、そんで、お前を倒すのは俺だ!」

突然の宣戦布告に影山くんは目をパチクリさせた。でも、影山くんは不敵に笑って翔ちゃんに答えた。

「おう!」

この二人を見ているとよく思う。

ああ、青春してるなぁ、と。

こんな風に互いを認め合って相棒として、ライバルとして高め合えるのは羨ましいとすら思える。

『はいはい、それはいいから。3年生も2年生も来てるよ?バス乗って行こ!』

二人の背中を押しながら私はにっこり笑った。さあ、出陣だ!


   
/ 286ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp