第15章 夏休み合宿~最終日~。
お腹も一段落したところで、第3体育館組で集まって話をした。話題は今年の三大エースのこと。クロがそれについて何も知らない翔ちゃんとリエーフに説明する。
「東北のウシワカ、関東のサクサ、九州のキリュウ、これが今年の高校三大エース」
『あれ、前にもこんなこと話したよね?』
「あー、7月の週末合宿じゃねーの?」
お、あの時か。
『でもね、三大エースがいるからってそのチームが3強ってわけじゃないよ』
「「へぇ~!」」
まだ食べ足りない翔ちゃんとリエーフは、お肉を口いっぱいに頬張ってもぐもぐ。
「ちなみにですけど、木兎さんはその次です」
『ギリ五本の指ってヤツですね?』
「朱里何気に刺さってる!」
京治さんの補足につっこむ。ゲーンとショックを露にする木兎さん。やっぱりこのメンバーでいるのは楽しい。でも、明日から離れてしまうと思うと、少し寂しかった。
『とりあえず、全国一位になりたいのなら、地区予選を勝たなきゃ。それで…』
「「それを倒せば全国一位!!」」
「言うねぇ、ヘタクソトップ2」
ニヤニヤしながらクロがリエーフの脇腹をどつく。それに翔ちゃんは反論した。
「れ、レシーブはおれの方が上手いって研磨が言ってたし!」
「俺の方が早くエースになってやるッ!」
『それよりも私の方が二人より上手いと思う』
「「「「俺/僕も思う」」」」
「「ウソだろ!?」」
ドヤって言ってみたら、みんなノってくれました。蛍くんまで言ってるのは、ちょっと意外。それで、翔ちゃんとリエーフはハモって驚きの表情を浮かべる。
その隙に、また木兎さんが肉を取ってきてはぐはぐ食べている。それを見た翔ちゃんたちも肉に食らい付く…
『うわぁ、飢えたケモノの食欲的な』
「ほんと食うな、お前ら」
「木兎さん野菜も食べましょう」
「うるせー、肉だ肉!」
京治さん、毎度お疲れさまです。そうして楽しいBBQの時間は過ぎていきました。
そして近付くのは、別れの時間。
そして、
近付くのは、
結論を出す時間。