第13章 夏休み合宿~四日目~。
「くっそ、もう一回!」
負けたことが悔しいのか、木兎さんが言った。この感じ、二回戦もあるらしい。
「スンマセン、ほんと、無視でいいです」
「おーし、じゃ切るぞー」
へこへこと謝る京治さん。見てるこっちが可哀想になってくるよね、こんなの。クロがカードを集めて、切る。そして、また一人一人の前にカードを配った。
何事も無くゲームは進み…
「よっしゃー、一抜けだべ!」
スガさん、一抜け。
「あーがーりー!」
「あ、俺も終わりです」
UNOを言って、クロと京治さんもあがる。
『UNO、はい、あ~がり』
「俺も」
「危なかった、俺もあがりだ」
続く私と海さんと大地さんも手札がなくなってあがりに。残ったのは…
「クッソー、何でだッ!?」
「普段の行いからじゃないスか?」
バンバン机を叩いてごねる木兎さん。なんかもう幼稚園児にすら見えてくるよね←
「まだまだ、もう一回ッ!」
続く三回戦。
「だー、また負けた!?」
木兎さんの負け。
そして四回戦。
「黒尾ズルしてるだろ!?」
「俺なんもしてねーよ!?」
またしても木兎さんの負け。クロにいちゃもんをつけてます。
「まだ、まだだッ!」
『まだやるんですかぁ?』
「朱里さんは戻ってもい…」
「ダメだ!朱里もやるんだ!」
京治さんが部屋に戻るよう言ってくれるも、木兎さんに阻止された。どうやら、今日の夜も長いようだ。