第13章 夏休み合宿~四日目~。
日はとうに暮れているというのに、暑い。むしむしとした暑さが、肌にまとわり付くようだ。せっかくお風呂、入ったのになぁ。
そういえば、ボカロの曲でUNOを題材に作曲された歌があった。歌詞とリズムが面白くて、机に向かい合ってUNOをする少女たちの姿が想像される、そんな曲だった。
頭の中をイントロが流れ、気が付けば歌詞を口ずさんでいた。
"さあ君の番だ、さっさとしろよ
ちょっと黙っててください、考え中です
机上に置かれた黄色の4にDrawTwo
被せるか否か思考巡回ぐるぐる
対する39は得意の営業スマイル
DrawFour持ってるの?の?の?の?
笑えますねぇ
罰ゲーム、余裕で綽々
神妙な面して臆する自分隠してる、
なぁそうだろ?
滑走路閉鎖してやるよ
呆然と立ち尽くす君の表情が見たいから
罰ゲーム、虎見据える眈々
3回まわってわん!じゃ
すまない事わかってる、ねぇそうでしょ?
滑走路離陸してせます
この世界を動かす糸の先には
気取った顔した君がいるのか"
フンフフーン♪とノリノリで唄う。自分の好きな歌を唄えるのって、とっても楽しい。二番も唄っていよいよ終わりの方。この辺が一番好きだ。
"目の前に広がる銀河、
宇宙空間じゃ天地も鷺も烏も判別不可能で
星みたいキラキラ光る
僕に繋がれたこれはこれは何だっけ?
罰ゲーム、だがどんでん返し
数字カード以外を最後に残しちゃダメです、
ねぇそうでしょ?
罰ゲーム、しかし水泡に帰す
あっけらかん、
もしかして噛ませ犬は僕だったか
罰ゲーム、まるで戯画的ですね
3回まわってわん!じゃ
すまない事分かってる、ねぇそうでしょ?
罰ゲーム、全然笑えねぇよ
この世界を動かす糸の先には
誰がいたかって?
さて誰でしょう?"
結局、ゲームの主導権を握っているのはどちらだったのだろうか?UNOは誰が何のカードを手に持っているか分からない。だから、どんでん返しがあったり、逆転負けがあるんだろうな。そこが楽しいんだと思う。
…って、何UNOについて語ってるんだろう?