第13章 夏休み合宿~四日目~。
あの後、クロはなかなか下ろしてくれなかった。お陰で顔から火が出るくらい恥ずかしい思いをした。
自主練を終え、お風呂も入りった。スマホを見ると、これからキャプテンミーティングをやるってクロからメールが来てた。
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To:日向朱里
From:黒尾鉄朗
件名:ミーティングだよ~ん(ゝω・´★)
昨日の部屋でミーティング
UNO持って集合
拒否権無し、強制参加な
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…おい、とりあえず数ヶ所つっこませろ。
題名、何あれ。ばっちりウィンクしてんじゃんかい。クロが使うとやたらと薄気味悪いわ。てか"だよ~ん"とか何?どこぞの六つ子のキャラクターだよ!?
UNO、なんで持ってきたこと知ってるの?もしかして荷物あさったとか!?拒否権無しで強制参加って…
『どんだけ勝手だよ…』
「もひもひ、朱里ちゃ~ん?」
もぐもぐとプチシューを頬張りながら、雪絵さんが訊いてきた。
「どうしたの~?」
『ちょっとUNOしてきます。呼ばれちゃって…しかも拒否権ないです』
「あらら~」
「あ~らら~」
雪絵さん全然あらら~って顔してない。むしろニヤけてるよ、かおりさんも。よし、探りを入れてくる前に、退散しよう。
荷物からUNOを引っ張りだし、先に寝ててくださいと言った。そんなに遅くなるつもりでいるの?と潔子さんに言われた。
『なるべく、いや、すごい早く戻ります!』
そう言って、昨日ミーティングがあった部屋に足早に向かった。