• テキストサイズ

烏と猫と梟と。《ハイキュー!!》

第7章 トーキョー遠征。



びくりと肩を震わせると、唇を離した蛍くんがくっくっと喉の奥で笑った。

「驚きすぎデショ」

『だって、もうワケわかんないよ…』

クロには告白されるし、リエーフはド直球だし、影山くんはしょっちゅう赤くなるし、蛍くんだって。

こつん、と頭を前の座席にもたれかけた私を、蛍くんがよしよしと撫でた。

「急に言って困らせたならゴメン。でも僕の気持ちは本当だから」

それだけは忘れないで、と蛍くんは言った。目線を動かすと、蛍くんが優しく微笑んでいて、思わず見入った。

だって、あの蛍くんだよ!?

意地悪そうな笑みしか、ほとんど見たことないんだよ!?

なんか、調子狂うわ…

上体を起こして後ろの座席を見ると、みんな合宿の疲れからか、寝入っていた。ちなみに、なんで私が蛍くんの隣なのかというと、バスに乗った瞬間蛍くんに腕を掴まれたから。

夕暮れの東北自動車道を、宮城県に向かってバスは北上を続ける。到着には、もうしばらくかかりそうだ。

人一倍動き回った今日は、とっても疲れた。それに、朝からクロたちと練習してたし…

『ふわぁ、ねむ…』

「寝たら?体持たないヨ」

『うん…私ね、寝起き悪いらしいから、気を付けてね…』

「…わかった」

蛍くんがそう言ったのを最後に、私はとうとう意識を手放した。


      
/ 286ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp