第6章 恐怖の期末テスト。
『じゃんっ』
「…ん」
私と月島くんがテストを広げると、歓声が上がった。どっちのテストも全部か90点代。
「すげー、お前ら高得点じゃん!」
「普通に95点とかとってるよ!」
「なあなあ、どっちの合計が高いの!?」
私は既に計算済み。とりあえず全教科96点以上はとれてる。
『えっとね、483点だよ』
「「「おおー!」」」
我ながら高得点だよ、これ。
「じゃあ、月島は!?」
翔ちゃんの期待の眼差しに、月島くんは余裕たっぷりで答えた。
「…487点」
「「「おおーっ!」」」
『すごーい!』
って、ん、487点?
『ぎゃーっ負けてるしーっ!』
「フッ…」
『鼻で笑わないでよ、地味に傷つく…』
くっそう、月島くんごときに負けるとは…
「朱里、悪いけど声に出てるヨ」
『うぐぅ…』
なにも言い返せない…まさか負けると思わなかった。こう見えても、勉強だけは出来たのに…
「じゃあ賭けは僕の勝ちだね」
『…うん』
「なら僕の言うこと三つ聞いてね」
『…うん。え、一つでしょ?』
「うん。だから"僕の言うことを三つ聞く"っていうのがまとめて一つ。デショ?」
本当は下僕にしてもよかったんだけどね~と言う月島くんは、悪魔に見えた。いや、冗談とかじゃなくて、ガチで。