第6章 恐怖の期末テスト。
晩ご飯、晩ご飯。冷凍庫にとりモモ肉が大量に買い置きしてあったので、照り焼きでも作ろうかな。
お肉を解凍する間に、キュウリの浅漬けでも作っておこう。この時期になると、だいぶ値下がりしてくるからね、家計には嬉しい。
一口大に切ったお肉を焼き肉のタレでじゅうじゅうと炒めていく。換気扇は回してあるけど、こんがりとしたいい匂いが部屋に広がる。
『ほい、お待ちどーさま!』
「おにくー!」
『おかわりもあるからね、思う存分食べて』
「「「いっただっきまーす!!!」」」
頭をたくさん使ったあとだからか、みんなものすごい勢いで平らげていく。30分後には予想通り、炊飯器は空、フライパンのお肉も空、お味噌汁まで空。
茶碗を洗いながら、ふと疑問に思った。明日は月曜日、影山くんはどうするんだろう。
『影山くん、今日はどうする?』
「学校あるし今日はこれで…」
晩メシごちそうになって悪かったな、と影山くんは言った。全然気にしなくていいのに。
『楽しかったんだし、やっぱり人数増えると作りがいあるしね』
「おう」
『そうだ、翔ちゃんは?』
「おれも帰るー!」
『はーい』
荷物をまとめて玄関で靴を履く二人。
「「おじゃましましたー」」
「翔陽も飛雄くんもいつでもおいでな!」
『学校でね。復習、忘れちゃダメだよ~』
「「アス!」」
こうして週末のプチお勉強会は幕を閉じたのでした…。