第6章 恐怖の期末テスト。
日曜日、私たちは一日中勉強しました。
『影山くん、上の文を英語でどうぞ』
「い、In Sunday, we studied all day.」
『合格。といっても中学生レベルだから』
(つ、冷てぇ…朱里こえぇぇぇ!!!)
『はい次、翔ちゃん。私は今怒っています』
「ひゃいっ!あ、I'm angry now.」
『当たり。ちなみにコレ、私の心情』
(目が…目がマジだよー!)
そんな訳で若干、いや、かなぁりお怒りモードの私は絶賛スパルタ勉強中です。
「すげぇ…アカリセンセー鬼じゃん-w」
『そこの喋る物体、黙れ。これで午後に注意するの三回目だからな。次その口開いたら首と胴体が離れると思え』
(それって俺死ぬのかよッ!?)
萎れた兄さんは放置。
お昼に一時間程休憩は挟んだけど、それ以外はぶっ続けて勉強。最初の方は翔ちゃんも影山くんも文句を言う気力があったみたいだけど、今は無言。
目の前の問題に意識が集中している。で、解けたそばから私にチェックしてもらって、また解いて。これの繰り返し。
それを朝の九時から続けて、かれこれ八時間が経過した。疲労が目に見えてきたので、ここらで一旦終わりかな。晩ご飯作んなきゃだし。パンっと手を叩くと、三人はビクリと肩を震わせた。
『はい、終わっていいよ。晩ご飯作ってくるから、テレビでもスマホでも好きなことしてたら』
私が立ち上がると同時に机に突っ伏する翔ちゃん。影山くんは、後ろにぶっ倒れた。巻き添えを食らった(自業自得なんだけどね)兄さんは口から魂が抜けかけてる。
散々しごいて気が晴れた私は意気揚々とキッチンに向かった。
「おれ、今日が命日だと思った…」
「奇遇だな、日向。俺も思った…」
「二人ともオツカレサマ~」
後ろでぶつぶつ言ってるけど、聞かなかったことにしておこう。