第6章 恐怖の期末テスト。
あの後、どうにか兄さんを丸め込んで、翔ちゃんを叩き起こしてようやく朝ご飯の準備を始められた。男子(といっても一人大人)は適当に洗面所に突っ込んできた。
煩いのがいなくなった隙に、トーストを用意しておこう。四人分の目玉焼き、それとベーコンをフライパンに入れて加熱。その間にキュウリとトマトを刻んでおく。
「ごっはんはは~ん♪」
『翔ちゃ~ん手伝って~!』
「うぃーす」
ちょうど戻ってきた翔ちゃんにいろいろ手伝ってもらって、準備完了。
「「「『いただきまーす』」」」
みんなでいろいろ話ながら食べる朝ご飯はとっても美味しかった。明け方の豪雨のとき、翔ちゃんは一人でがくがくしていたそうだ。思い出して二人揃って赤面する私たちを翔ちゃんは不思議そうな目で見ていた。
「青春してたんだね、君たち」
「いやっ///その///」
『だまらっしゃい!』
「青司にい、影山とアカリどうかしたの?」
「翔陽クン、あの子たちってば、朝っぱらからイチャコラしてたんだもん!」
「アカリ、気は確かかッ!?」
『ああもう、面倒くさいっ!兄さんは変に煽るなっ!翔ちゃんも首突っ込むなっ!影山くんは反応するなぁっ!』
ごちそうさまっ!と語気も荒く、私はお皿を片付けた。あ、割れたら困るからそっとね。
(青司にい…アカリキレてるよ!?)
(翔陽、俺に訊くなよ。なあ飛雄くん)
(え、俺ですか!?)
(元はといえば、君が手を出したんでしょ?)
(そんなことはしてませんっ///)
私が部屋に戻った後で、ひそひそとそんな会話があったとかなかったとか…