第2章 ~第二章~舞踏会の夜
―レオside―
(…ん?)
寝ているとふいに柔らかな感触が唇へ触れ、微睡みから少しずつ意識を呼び戻された
(暖かくて、柔らかい…この感触…ユヅキの唇だ…)
覚醒しきっていない頭では夢か現実か区別がつかず、それでも幸せでもう少しこのままでいたくて、少しずつまた夢の中へと引き摺り込まれようとしていた
(…もう少し、だけ…)
そう思っていると、ふいに耳元へと聞き慣れた甘い声で囁かれた
ユヅキ「レオ、私はどんなレオも愛してるから…だから我慢しなくていいよ」
(―――っ…!)
ユヅキの声を聞いて一気に夢から覚めたレオは、立ち上がろうとしたユヅキの腕を咄嗟に捕らえ、後ろからぎゅっと抱き締めた
「…ユヅキちゃん、今の言葉、本当?」
ユヅキ「え…っ、レオ起きてたの!?」
レオの声に驚いて振り向き、じっと自分を見つめるユヅキの表情はとても扇情的で、鎮まっていた熱が少しずつ燻りだすのを感じた