第11章 終わりと始まり
シ)「船長に、何かさ___________」
ロ)「やっぱりお前は口が軽いな」
シャチはローの声にびくりと肩をならし、勢い良く顔を上げる。
シ)「え、あれ?!
なんで俺ここに…!?」
急に変わった景色に驚き、慌てて辺りを見渡すも、何より焦っているのは船長であるローが目の前にいること。
ロ)「そんなにバラされたいか、シャチ」
そして目の前の船長の機嫌が悪いこと。
そこでやっと船長の能力で連れ戻されたことがわかった。
シ)「す、すいません…!!
でも、クレアちゃん何か様子が…」
ロ)「わかってる。
今から全員に説明する。集めてこい」
シャチはそう言われると少し戸惑いながら頭を下げ、部屋を出てクルーの元へと向かった。
__________________……
シ)「これで全員かな。
…あれ、ペンギン。船長は?」
船員全員を呼び集め、再び談話室に戻ってくると船長の姿が見当たらず、キョロキョロと部屋を見渡す。
ペ)「どっか行った。
俺が説明しろだってさ」
あからさまなため息をつくとペンギンは集まった仲間を一瞥して席に座る。
ペ)「与奪者のクレアちゃんが船長と付き合うことになった。
…というか、昔から付き合ってたことになった」
ペンギンの言葉にクルー全員が驚き、首を傾げる。
ペ)「はあ…説明めんどくせぇな。
昔、俺と船長が作った薬をクレアちゃんに飲ませた。
それで火拳や白ひげ海賊団の記憶を消したり…色々都合の良いように変えたんだと。」