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名もなき恋物語【ONE PIECE】

第11章 終わりと始まり


ますます訳がわからなくなるローの言葉に再びぽかん、と2人は口を開く。

シ)「あの、言っている意味が…」


貴)「ロー!!!」


ペ&シ)「?!」

急に開いたドアに驚き、ペンギンとシャチが同時に部屋の入り口を見る。

そこに立っているのは、ずっと部屋に閉じ込められていたはずのクレア。

重い海楼石の錠は当然のように外されていて、ましてや普通の手錠すらされていない。

完全な野放し。

2人は逃げられたのかと思い、ガタッと同時に立ち上がった。

しかしピクリとも動かないローに狼狽えた視線を送る。

ロ)「…部屋に居とけと言ったはずだが」

貴)「いつまで待っても戻ってこないんだもん。」

ロ)「お前の服探してたんだろ、そんな格好で船内を歩くな」

シャチとペンギンがローの言葉に改めてクレアを見る。

当初に着ていた服はボロボロになったため申し訳程度に被せていたシーツは置いてきたのか見当たらず、薄いシャツを1枚着ているのみ。

ロ)「シャチ、こいつに風呂の場所教えてこい。」

明らかに透けて写る肌にわたわたと目をそらしたシャチにローは顎で指示するとクレアに上着を投げ渡す。

貴)「わぷ、…ありがと」

それを受け取ると少しだけ照れたように微笑むクレアはシャチに連れられ部屋を後した。
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