第10章 【番外編】副船長の過去
ペ)「治せよ!!
あんた医者だろ?!」
医者)「無茶言うな。
残念だがお前の母さんの病気は遺伝して、
お前の体も時期に犯していくだろう。」
「薬剤師なのに」
「自分の病も治せないなんてねぇ?」
「噂だとあいつの病気、感染症らしいぞ」
「薬屋が病気を治すんじゃなくて
病原をばら撒くなんて」
違う、無能なのは医者だ、
薬で治らない病気を治すのが医者だろ?!
メスで切り裂くことしか出来ねぇ奴の何が医者だ!
それに感染症じゃねぇ…!
母さんだって助かったかもしれないのに!
誰も食べ物を売ってくれない、
金もなくなっていく、
誰も話を聞いてくれやしない!!!
能力を使ったって気味悪がられた。
ただ話を聞いて欲しかったのに、
殴られて、
街から追い出されて。
「気持ち悪い」
「森で薬作ってみろ」
「気味が悪い」
「病原撒くだけなら」
「「「死んでしまえ」」」
ペ)「_______っ!!!!」
勢い良く起き上がり、荒い呼吸を繰り返す。
気づけば日は暮れていてそろそろ暗くなる頃だった。
ペ)「薬…飲まないと」
そろそろ切れてくる痛み止めの効果を継続しようとポケットに手を突っ込むと、ストックがないことに気付く。
ペ)「…なんかもう、疲れた」