第3章 小競り合い
マ)「くっ…地味に距離が遠いねい…
大砲届くか?!」
イ)「ギリギリ届かねえ!
マルコ!回収するだけでいいから頼むぞ!」
マ)「任せろよい!」
マルコは不死鳥の姿となり、既に沈みかけている海軍の船に向かった。
マ)「…炎?いや、マグマか…?」
海軍の船は焼け爛れた様に帆や大砲は溶けて海に落ちている。
それを上から見ていたクレアをマルコが回収して自分達の船に戻る。
貴)「え、マルコさん…?!」
マ)「ったく、このお転婆娘め。少しは大人しくしとけって言ってんだよい」
貴)「あと一隻残ってますよ…!」
マ)「そうだねい、お陰様であと一隻になっちまったが…すぐに沈む」
マルコがそう言うとモビー・ディック号に近づいていた海軍の船は、斬撃と炎によってバラバラになり、静かに沈んでいった。
クレアはぽかん、とその姿を見ていたがマルコは赤色の炎を見てため息をつく。
マ)「あの馬鹿…大人しくしとけって言ったのに…
…で?さっきのマグマ…赤犬の能力はもう捨てたのかい?」
能力を使ったのにあまり疲れていない様子に、確認するように質問する。
貴)「…はい。いらなかったので」
その質問に、へらりと笑いながら答えると船についた。