第1章 時代を覆せ
一気に距離を詰められるとスピードを上げるも自分の周りの気温が急激に下がったことに眉間に皺をよせる。
エ)「炎帝!!!…くそ!なんで出ねぇんだよ!!!!」
その下ではエースが大声をあげる。
力が込められた手にはいつもの燃える炎は灯っていない。
マルコは体の末端から氷水に浸かっていくような感覚に囚われ始めるとせめてもと、クレアの身体を離そうとした時、青キジとの間に亀裂がはしる。
青)「あらら……化け物が目を覚ましちまったか」
マ)「親父……!!」
白)「俺の息子に手ぇだしてんじゃねぇぞ若造!!」
青キジは亀裂を避けるように後ろに下がるとため息をつきながら地面に着地する。
その隙にマルコは再度クレアをしっかりと抱き直すと高速で船に向かい、そのまま何事もなく降りる。
ビ)「ようやく乗ったか!
ひやひやさせやがって!」
センゴクは復帰した白ひげを見て顔を顰めると海兵に突撃命令を下すが、薙刀によって引き起こされた強風によって何十人もの海兵が吹き飛ばされた。
白)「グララララ…!
何が起きたかわからねぇがまた息子達を守れることに変わりはねぇ!
息子達よ!ここは俺が止めるから
お前らは先に船に乗れェ!!」
ハ)「お、親父……!!」
ビ)「っ……!ハルタ!止まるな!さっさと船に乗って親父の戦闘時間をなるべく短くするぞ!」
白ひげの一味は誰もが歯痒そうに顔を歪めるも走って船に乗って行く。
その中、3人はゆっくりと進んでいた。
エ)「くそ、親父……!」
イ)「お前は自分の心配しろ!
親父は能力使えるのになんでエースは…!?」
動くことすら出来ないエースをイゾウが引きずるように運ぶ。
それを狙う海兵達をラクヨウが倒していきながら確実に船への距離を詰め、ようやく全員が船に乗り込み、最後には白ひげも船に戻り、
白ひげの一味を乗せたモビー・ディック号は、マリンフォードを後にした。